Hurra! Hurra! Hurra!

デンマーク、ドイツでの海外生活を経て感じた事を発信します。また自分の専門である障害者福祉に関連した発信もどんどんしていきます。

自由を奪うもの?与えるもの?ファッションで最も大切な事〜ムスリムファッションから学ぶ

前回の続き、

 

hurrahurrahurra.hatenablog.com

 

 

ムスリムファッションに対する私の疑問は、きっと私だけが抱いているものではないはず。

 

ムスリムファッションはもちろん気候なども影響していると思います。

しかし、中東圏ではまだまだ男性優位の考え方が主流であることから、

私はあのファッションを見て、女性に対する抑圧のイメージを抱いていたんです。

 

彼女もおそらく、宗教上の理由でそうせざるを得ないから着ているのだと。

制限がある中で彼女らなりにお洒落を楽しんでいるんだろうなと思っていたんです。

なので、お洒落をしたいならもっと肌を見せたり身体のラインが見えるものを着てみたいと思うものじゃないかなと、でも彼女たちはそれができないんだと。

 

しかし、それは私が勝手に抱いていたイメージに過ぎなかったことが分かりました。

 

 

彼女は現在18歳で、16歳からムスリムファッションをまとい始めました。

母親はムスリムファッションを着ていないそうで、彼女が着始める際には本当にいいのか?と母親から聞かれたそうです。

 

彼女は、多くの人がムスリムファッションが自由を奪うものであると認識している事を知っています。

けれど彼女の気持ちは全く逆です。

彼女はヒジャブを被り、ムスリムファッションに身を包むことでより一層自由を感じられる、と言いました。

グレートな気持ちがして心地よい。だから着ているんだ、それが彼女の答えでした。

 

彼女は誰からも何からも強制されてムスリムファッションを着たことなど一度もありません。

それは神の意志に背いたこと、と彼女は述べました。

心から着たいと思わないのであれば着るべきではない、というのが神の考えなのよ、と答えてくれました。

 

 

私は彼女の答えに心から大きな衝撃を受けました。

自由を奪うものだと私たちが勝手に決めつけていた物が、実は彼女に自由を与えて、彼女を輝かせてくれるものだったなんて!

 

すごく面白いなと思ったし、狭かった私の世界が一気に広がったように感じました。

 

ムスリムファッションに身を包む女性全員が彼女と同じ考えをしているかどうかは分かりません。

その場から浮かないようにとりあえず着てる人もいるかもしれないし、何となく落ち着くからという理由などで深く考えずにとりあえず着てる人もいるかもしれません。

その人がどんな社会に住んでどんなコミュニティに属しているかも大きく影響しているでしょう。

 

ただ、彼女が心から満足してムスリムファッションに身を包んでいるという事実が私をとても幸せな気持ちにしてくれたと同時に、

私が育ってきた文化について考えされられました。

 

日本で制服がある学校に通っていた人は数多くいると思います。

果たしてあの制服がどれだけ多くの人を幸せにすることができていたのか、考えました。

 

また、ムスリムの子が日本の学校に通う事になったら、彼らは服装についてどう対処するのか。ヒジャブを被る事が許されるのか、丈の短いジャケットなどはどうするのか。

それとも四の五の言わずにみんなと同じ格好をしろ、と多様性を無視した生徒指導が行われたりしないだろうか

 

など色んな事が頭をよぎりました。

 

 

 

ドイツはつくづく多様性について寛容であり、生きやすい社会だなと思います。

服装や見た目について何を選んでも(マインド的な意味で)自由である環境において、敢えて「制限(ルール)」のある服装に自らの意志で身を包み、そして心からの幸福を感じる。

これを本当にすごいことだなと思ったし、このような環境で生まれ育つことができて羨ましいとも思いました。

 

yukashikisekai.com

 

生まれ育ったバックグラウンドも大きな影響があると思うけど、

自分の意志で自分の着たいものを着ること。

そして、誰かが纏っている服装には少なからず理由があって、本人にとって一番落ち着くから着ている。

一番大事なのは自分が輝いていると感じられる事。

 

誰が何を言おうと関係ない。自分の魂にとって本当に大切なものを選ぶこと。

「着る」という行為の真髄はそこにあるのだ、という事に気付かされました。

 

服装についてそんな当たり前の事を今まで見過ごして生きてきたし真剣に考える機会なんて持ったことが無かったのに気づかされました。

 

日本の全体主義的で生まれ育って西欧かぶれした自分の凝り固まった考え方に大きな風穴を開けてくれたムスリムファッション。

 

最後に、こんな事聞いて失礼じゃなかったか彼女に聞いたのですが、

彼女は、興味があればどんどん聞いてほしい。特権意識を持つような事はしたくないからオープンでいたいってみんな言ってるわ、って答えてくれました。

 

イスラム教って厳しいけど根っこはとても温かで優しい文化なんじゃないかって思わせてくれた瞬間でした。

ベルリンにいるあいだにもっと知る機会を持てたらと思っています。