Hurra! Hurra! Hurra!

デンマーク、ドイツでの海外生活を経て感じた事を発信します。また自分の専門である障害者福祉に関連した発信もどんどんしていきます。

ゼロカロリーソーダは悪いものなのか??〜食のバリアフリーについての気づき

突然ですが、私は海外でのスーパーマーケット通いが大好きです。

庶民的なものであっても、ほほー!へー!と驚かされる事の連続で、しかも安上がりでとても楽しいです。

 

ベルリンのスーパーの食品売り場に行くと、あらゆる事情を抱えた人に対応したラインナップの豊富さに驚かされます。

 

乳糖不耐性の人向けのラクトースフリーミルク

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ビオミルクでも!

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乳製品にお腹が弱い人向けのタブレットもあります。

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グルテンフリーのパンやクッキー

大概のものは揃うよ!

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日本でもよく見かけたクッキーのブランド(イギリスだったっけな)

これもグルテンフリー!

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ムスリムの人のためのハラール食品

豚肉不使用のソーセージやハム

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ハラール認定の屠殺処理を経た鮮肉コーナー

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ヴィーガン向けの製品

黄色いマークがその印です

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カロリーゼロ、シュガーフリーのジュース

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カロリーフリーとかグルテンフリーとかって、食べられないならそんなもんわざわざ用意しなくても我慢すればいいじゃん…って??

 

例えば、ついこのあいだまで何でも好きなものを食べられる生活を送っていたとします。

そんなあなたが突然、糖尿病など病気を宣告されたとします。

ついこの前まで好きな時に好きなだけ食べていたお菓子、炭水化物食品、アルコール飲料など、一切食べることも飲むこともできなくなってしまうのです。。

側で美味しそうに食べてる人がいても、それを横目に我慢しなくてはなりません。

 

食べたいのに食べられない、それは本当に辛い事です。

私も食べる事が大好きなのですごくよく分かります。

 

 

病気になったのは気を付けてなかった自分が悪いから自業自得??

 

遺伝によりアレルギーを発症しやすい身体に望まぬともなってしまう方は数多くいます。

もちろん自分で気を付けていかねばならない部分もあるかと思います。しかし、疾患を抱えてしまったのは決して本人のせいではありません。

 

また、知的障がいを抱えた方や遺伝性障がいの関係で内部疾患を抱え、若くしてカロリー制限を強いられる方は実は数多くいます。更に悪い事に、それで糖尿病を抱えてしまう方も少なくありません。


多くの人が生活の楽しみを食べる事に見出します。
ところが、急に病気を発症して食べたい物が食べられなくなることだってあります。


食べたくても食べられないんだよと説明しても、知的レベルの関係で分かってもらうのが難しい方もいるんです。

 

食べたいものを食べられない事で感じるストレスは、私たちが皆知ってるようにとても膨大なものです。
精神を落ち着かせ、安定した日常生活を送るためにも、食べるという欲求を満たすのはとても大切なのです。

 

例えば、この前施設で大きなパーティがあったのですが、そこで出されたドリンクは全てゼロカロリーソーダでした。

普段、彼らは施設ではソーダ飲料を飲む事に制限を課せられています。

施設側としては先ほど述べた例のように、健康を配慮してソーダを飲むのを許可する事ができない人もいます。

でもこの日はパーティという特別な日でした。特別な日に飲んで楽しいワクワクするソーダをみんなで同じように飲みたい、ということでゼロカロリーソーダが用意されたのだと思います。

 

私自身はコーラなどの甘すぎるソーダ飲料はあまり好きじゃありません。年取るごとにどんどん飲めなくなってきました。。

更にゼロカロリー飲料が健康に悪いのも知っています。

なので、私の中でゼロカロリーソーダ飲料なんて百害あって一利なしという存在でした。。

そもそもクソ甘いソーダ飲料なんて、んなもん飲むなよ!飲料会社の戦略にハマってんじゃねー!という考えでいました(笑)

 

でもこの日を境に私の考えは変わりました。

健康志向寄りな考えの人間にはどんなに悪いものに見えても、多くの人が世の中で普通に売られてるソーダ飲料を普通に飲みたいと思うものなんだと。

そして、それを飲みたくても自由に飲むことが許されていない人もいるのだと知り、例え身体に悪いゼロカロリーソーダでも誰かの心を満たして幸せにしてくれるのなら、立派な存在価値があるんだろうな、と思うようになりました。

 

 

食はお腹を満たすだけの行為ではなく、楽しみを共有しその場に同席する人達の結びつきを強める行為です。

特に西欧文化において、食卓を一緒に囲むこと、食事の時間を共有する事の大切さをことあるごとに感じます。

外食費は日本に比べて高いです。(つか日本が安すぎよね。もっと高くしてもいいと思う)

それでも多くの人が外食に行くのは、食べたいものを食べたいからだけじゃなくて、大切な人と食事の時間を共有し絆を深めたいからなんだなと改めて思います。

 

こっちでベジタリアンヴィーガンの友達も沢山できたのですが、

ヴィーガンの友達と出かけて、カフェやレストランに入って、ごめん頼める物がないわって事でその子だけスーパーでヴィーガンフードを買って外で食べて後で合流みたいな事もあります。

ベジタリアンの人で、みんなと楽しむことを優先してその場だけはベジフード以外の物を食べるという人もいますが、しっかりベジ食だけを食べる人もいます。

 
でも、そんな人だって、食の信念を優先させるもののみんなと時間を共有したいという思いは同じです。

食が人をつくるとはよく言いますが、自分の食べるものは自分自身をつくるものです。信念を貫けないものを身体に取り入れることは自分自身への裏切りとなります。

事情を知らないで食べられないものを食べろと食を強要することは暴力になり得るのだと、こっちに来てから学んだ事の一つです。

 
ムスリムの人が豚肉を食べられない件も、強要させるわけにいかない。
宗教とはそれくらい、普段私達が想像している以上にとてつもなく大きなものなんです。
宗教に基づくルールに背くという事は、自分の中で大切にしている何かを強く裏切るものなんです。
私は特定の宗教は信じていませんが、宗教に精神的に頼り、支えにしている人の気持ちは理解できます。
宗教のおかげで、何とかこの世知辛い世界を生きていけている人だって数えきれない程います。

(そういう意味では、私はカルト宗教の存在も否定できません。カルトについて責められるべきは信者ではなく間違いなく教祖側です。ただ信者の人生の支えになってしまっているので、それを完全否定できないのです。信者だって人生で心をズタボロにされ、宗教で救われた人だっているのですから。)

 

 

どんな事情を抱えているにせよ、立場の違うもの同士の理解や絆を深めるために食に対してインクルーシブであるために、代替食品が存在しているのだと、ここに来て数多くのシチュエーションを見てきてハッと気付かされたのです。


食べ物が誰かを傷つける原因になりかねないと頭に入れておく事。

食事を通じて排他的・差別的意識を感じさせないようにする事。

この大切さを学びました。

 

 一番大事なのは、どんな事情やバックグラウンドを抱えた人とでも食事の時間を楽しむことを可能にすること。

ベルリンは世界中から色んな人が集まり人々のバックグラウンドが本当に多様で、且つ様々な事情を抱えた人でも比較的生きやすい街です。食に対するバリアフリーも、ベルリンではそれが実現されています。

ベルリンの懐の深さはこういった小さな事でも気付ける人々の意識の高さにあるのかもしれません。

 

 日本は同じような食の嗜好を持つ人が集まっているため、このような食のバリアフリーについて考える機会を持つのが難しいかもしれません。

けれど、時代は少しずつ変わってきています。

日本を訪れる外国人観光客もムスリムの人が増えているそうです。

ゆくゆくは難民問題も、もっと真剣に考えていかなければならない。

そうなると日本で食べられない物が多くて旅行が楽しめないし住めない、という事が発生してきます。

 

私が考えるきっかけになったちきりんさんのブログ記事です。

 

d.hatena.ne.jp

 

ヴィーガンの人もそうだし、身体に病気や障害を抱えて食べるものに制限がある人も同じ。

 

要は、事情を抱えた人を巻き込んでいく取り組みを各々がしていくかしていかないかなのかなぁと、我が国に思いを馳せて考えました。

 

食べ物の事で困った事がない人にとっては気づきにくい事だからこそ、どんどん知っていけたらいいですね!

私も良い勉強させてもらって、有り難いと思った件でした。