【悲報】インド人に騙される。聖なる生き物に跨りインド人に説教を喰らわせてやった~安上がり寄り道紀行@ジャイプール
ジャイプールで出会ったリキシャ―ドライバーに連れられたジャイプール観光。
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それなりに楽しんでた中、次に向かった先にはインド象が2匹ドーンと立っていました。
同行していた二人に心を許し、インドに来てから初めて感じた安らぎに私はすっかり油断していました。
何がなんだか分からないまま、連れてこられた場所。
少し嫌な予感がしました。
出てきたウェルカムドリンクを飲みながら、人の良さそうな青年が説明し始めました。
彼はネパール人だそうで、自分は良いカルマを積むためにインド象のためにボランティアで働いているとのこと。
お給料もいただいていないそうで、おそらくインドにはよくある雇用形態であろう衣食住は保証されるが給料は発生しない形であるようです。
インド象がいかに素晴らしく、いかに生存の危機に瀕してるかを彼は説きます。
青年「日本人の目が細く小さいのは額のチャクラが開いていないから!象には額のチャクラを開く力があるんだよ!だから象を大切にして触れ合う事でチャクラが開くんだよ!」
ということらしい。
私「そうなんだ、へ~」→私の心の声「( ´_ゝ`)フーン」
青年「今僕たちはインド象をこうして保護して飼育しているんだけど、食べ物と水にとてもお金がかかるんだ。。。」
私「食べ物ってその辺の草食べるんじゃダメなの?」
青年「いや、象はもっと沢山食べるから食料を買わないといけないんだ。。。」
私「水にもお金がかかるんだ。。。そうか、お水が汚染されてて飲めないから、わざわざお水を買わないといけないんだね!」
青年「その通り!すごいね!(英語ができない)日本人なのにそこまで理解してくれるなんて!!」
私の心の声「じゃあ食べ物と水にお金がかかるようなこんなとこ連れてこなきゃいいんじゃないの。。。」
誰も頼んでないのに調子に乗ってここまで勝手に推し量る私。。。
Horse&Deer!!(日本語訳したら分かるよね)
ビーエーケーエー!!(アルファベットにしたら分かるよね)
つまり大バカ者です!!!
と後になって私は自分自身を罵っていたのですが、
案外的外れでもなかったのかもしれないと今になって思います。
というのも、インドの環境汚染はマジで深刻だからです。
特に水。インド象たちが安心して水を飲める環境は、インドにはもうほとんど残されていないのかもしれないとすら思います。
インドは下水処理をせずに生活排水をそのまま自然に流します。
多くの川が濁っており、更にひどければ悪臭を放っている、というのがインドでは普通の光景。
これはちなみにコルカタ。街の市街地中心を流れる川。ゴミだらけで悪臭がひどい。更にこのすぐ側に人の住む家が沢山ある…
だから、大量の水を飲む象のために水をわざわざ購入しなければならない、というのは実は理に適っている。。。
食べ物の購入に関しても同じなのかも。
インドの生活環境を思うと、あんな無法地帯に象を安心してそのまま野に放てないのかもしれない。。。
まぁ、それとこれとは話が別。
しかも彼らはインド象を商売の道具にしてるからね!!
そして大事なのはここからです。
青年は私にインド象と触れ合うプランを提示してきました。
だいたいこんな感じの値段でした。
イントロダクション 35USD
餌やり 45USD
ペインティング 50USD
サファリ 50~120USD (15分/30分/60分)
・・・・
高すぎるわ!!!!
頭を抱えました。
どうしよう、予算オーバーの遊びだ。。でもせっかくインドにいるし、こういう体験してみてもいいかも。。これを逃したら一生こんな事できないかも。。。それにあの二人は私を金持ちの観光客だと思って外国人向けのアクティビティに連れてきてくれたんだ。とりあえずせっかくの機会にやってみようかな。。。。。。。
というわけで、やる事に決めました。
心のどこかで「やられた、はめられた」とは思っていましたが、敢えてここは乗っかりました。
はじめペインティングは断っていたのですが、ネパール青年がどうしてもやってくれ!!と頼む一方。
安くしとくよ!いや、いらないよ!の押し問答。
それでも断ってたら、分かった、じゃあお代はいいからペインティングやってくれ、どうしても楽しんでほしいんだ、と言い出します。
ここでも私の大馬鹿っぷりが出るのですが、「いやいや、それじゃ悪いから、アクティビティやるんなら払うよ!」と申し出てしまいました。
インドをなんたるかを全然わかってなかった私。
せっかく値切ってくれたんだから、ここで乗っかっておけばよかったんです。
謙虚な精神はインドのビジネスにおいては全くの不要なのだと、ここではまだ知らなかったのです。
そんなわけで14700inrの支払が決定。日本円にして2万円ほどです。ああああああ。
(しかしここでも私は、日本でもこんなもんかなという感覚でいました。この感覚が日本人がぼられる原因なのかもしれません)
ちなみに、彼ら曰く、我が国の首相もこのインド象アクティビティをここでやったんだよ!とのことでした。
「Jaipur Abe」と検索したら出てくるはずだよ!との事でしたが、見つかりませんでした笑。
でも彼らの話しぶりはやや本気っぽかったので、本当なのかもしれない。いや、インド人の言うことだからウソに決まってる。…もはや私には何が真実で何がそうでないのかが分かりませんw
「あの値段はVIP価格だったのかもしれない」と自分を納得させることにしています笑
しかし調べるともっと安い価格(一日アクティビティで5000inr)で象と触れ合えるアクティビティもあるようです。
例えば、このElefantasticを紹介するTripadvisorのページから近隣の観光スポットとして他の象のアクティビティの紹介ページにも飛べます。
もう、調べれば調べるほど「キ――――ッ!!!!悔しいい」となりますねw
おそらくこのブログ記事を書いたが最後、二度と検索しませんw
とにかく、私は泣く泣く乗っかる事にし、開き直って楽しむことにしました。
そうするとあら不思議!なんか楽しくなってきたぞ!!!
ほんとにムシャムシャとすごい勢いで食べる
ペイントと聞いた瞬間実はこれがやりたかった
象に象と敢えて書く!
インスタ映えしそうな写真
そうして最後のサファリ。私は30分コースを選択。
まず象に跨ります。
象の耳を引っ張りながら伸びてきた鼻に足をかけ、すると象が鼻を上に持ち上げるのでそのまま頭から象の背中に乗る、という流れ。これがなかなかスリル満点で面白かった。
そして象に跨って、象使いのおじさんが象に指示して象は歩き始めます。
そしてその辺を周遊してくる、という流れです。
結構怖いんですよこれが。安定感ほぼゼロで相当揺れます。
しっかりバランス保っておかないと転落すると思います。
しっかり手綱を握り、ちょっと余裕のない私でした。
象使いのおじさんは17歳から15年間ずっとこの仕事をしているとのこと。
「じゃあ象は家族みたいなもんだね!」と私。そうだね~みたいな感じで和やかに会話も弾みました。
道中、象使いのおじさん(といっても私とおない年の子持ちのお父さんです)は、内緒だよと言って、本来一回しかできないらしい象の上り下りをみんなから見えないところでやらせてくれました。
あと、象の首のあたりに跨るのもやらせてくれました。これもみんなには内緒らしい。
これが相当揺れて怖かった。余裕のない顔の私。
んで、ここからです。
象使いのおじさんは急に立ち止まりこう言い始めました。
「今日は色々特別サービスしてあげて、あなたをハッピーにしてあげたよね?だから、、、、ね?チップ??」
・・・・・・
わしゃ聞ーとらんぞ!!!!
うんざりする私にひたすらチップを要求してくる象使い。
また、やられた。。信じてたのに。。。
お財布からルピーを渡すと、不満そうな顔で、「10USD~?」と言い出します。
なんて高額なチップを要求するんだ…
たまたま私の財布に20USD札が入っていました。10USDは無い。
めっちゃムスッとした顔でそれを渡すと受け取る象使い。
んで、
「ハッピー??」とニカッと笑みを浮かべて聞いてきました。
・・・・
ハッピーじゃねえわ!!!!!
ここで、ついにインド人に対する不満が大爆発。私の堪忍袋の緒が切れました。
すごい怒った顔を見せたら象使いが私の異変に気付きました。
「あなたハッピーじゃない??」と心配そうな顔で聞いてきました。
「全然ハッピーじゃない!!!お金がエクストラでかかるんならどうしてそれをはじめに言ってくれないの!?分かってたらサービスなんて受けなかったわよ!こんなのずるいしフェアーじゃない!!あなたそんなずるい事ばかりしていたら悪いカルマがあなたに付くわよ!あなたは悪いカルマを今世で得ているわ!!!」
と私は象使いにまくしたてました。
象に跨ったまんまで。
聖なる生き物に跨り、高みから説教をする。
なんだこの聖なるシチュエーションは。
と我ながら突っ込まざるを得ないこの状況。
気分は
こんな感じです。
しかし、私はそんな状況はさておき、象使いを真剣に睨みつけていました。
私はこんな事許せないという意思表示だった。
象使いはさっきまでニコニコとしていた私が急に怒ったのがショックだったのか、それとも「悪いカルマ」というワードが堪えたのか、とてもショックを受けた表情をしていました。
きっとこんな事でひどく怒った客は初めてだったのかもしれません。
相手が日本人なら尚更。
もしホントに我が国の首相が象に跨ってたなら、彼は1万円札をぴらりと渡したのかもしれないな、なんて想像しました(あくまで想像です笑)
でもたとえ多くの観光客がそれを今まで許してきたとしても、私はそんな一人になりたくなかったし、これ以上彼にこれが正しい事なんだという認識を持ってほしくないと思った。
象使いは急におびえ始め、最後には「あなたがハッピーじゃないんならチップはいらない」と答え、20USDを返してきました。
そして「頼むから誰にも言わないで、ボスに知られたら殴られる」とおびえていました。
私は理解しました。インドの職場における搾取の構造が見えました。
良い雇用主に恵まれ、衣食住の心配なく安心して働く人もいる。
でも、きっとそうじゃない人も沢山いる。
従業員を暴力で支配下に置きながら搾取し続ける雇用主もきっとゴロゴロいるんだ。
彼のように学も無く、この職場しか居場所が無い人はなおさらだ。どんなに理不尽な事があっても雇用主に逆らえない。
彼がこうやって陰でチップを稼いでいるのは、彼の悪知恵なのかもしれない。
けれど、給料を上げてくれと頼めない状況下でこうしないと家族を養えないのかもしれない。
17歳の頃から仕えている雇用主との関係を想像しました。何かあれば殴られる、そういう環境の元、15年間生きてきたのかもしれない。
私の見えないところで彼に対する物理的、または精神的暴力が発生しているのだと理解しました。
当然わたしはこのことを誰にも言っていません。
あくまで彼と私との間に起こった事。告げ口する気なんてさらさら無いし、そんなのフェアーじゃないとも思った。
ただ、私が真摯に訴えた事が彼の心に響いていたらいいなと淡い願いを寄せるだけに留めました。
最後の別れ際に、10USDはさすがに私のお財布状況では厳しかったので渡せませんでしたが、彼がサービスしてくれたのは事実なのでそれに対して私なりのチップを渡しました。
彼の状況を理解して、ちょっと言い過ぎたかもしれないなと少し悪く思っていました。
彼はまだ少し意気消沈した様子でしたが、ありがとうと受け取ってくれました。
楽しいアクティビティでしたが、同時に私を落胆させ、怒らせ、最後には悲しくさせる経験でした。
いろんな意味で高くつきました。
↑ポーズ取らされてる感満載のわたし
まぁ楽しかったけどね!
疲れ切ってたので、もう帰りたいと思ってましたが、この後、更に悲劇は続きます。
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